【バルセロナ】スペイン産のネタに赤ワインビネガーを使用した紫色のシャリ。情熱の国の美食家を唸らせるSUSHI「sato i tanaka」
sato i tanaka 
情熱の国、スペイン。世界でも有数のグルメタウンと言われるバルセロナで、数カ月先まで予約で埋まっているという寿司屋がある。その名は「sato i tanaka」。元バックパッカーでバルセロナに魅了されたサトウさんと小学校からスペインで育ったというタナカさん。その2人の日本人が2カウンターで握る。スペインの美食家達を虜にする、バルセロナ流のおまかせコースを楽しむ。
【アクセス】
カタルーニャ広場駅から徒歩15分
【コース】
お昼のおまかせ:42ユーロ(約5000円)
【このお店のスペシャリテ】
・カタルーニャねぎ
スペインの人気店、一発目は地元のねぎ。トロトロに茹でられたカタルーニャ地方のねぎは柔らかくホロける。スペインとは縁が遠い味噌に安心する。
・天ぷら
レンコン、アーティチョーク、舞茸の天ぷら。久しぶりに食べた天ぷら、まさかバルセロナで食べるとは。衣は厚すぎず、薄すぎず。全ての素材自体が美味い。日本で食べてもレベルが高い天ぷらだ。
・イカ
握りの1発目はイカ。想像以上に柔らかくてビックリ。ワインビネガーを混ぜた甘めで柔らかいシャリにもっとビックリ。衝撃の一貫。これから登場する握りにも期待が膨らむ。
・アジ
日本で食べるアジの味と一緒。安心感がある。
・赤エビ
美味いの一言。コリッ、よりもフワッとねっとりした甘さ。上に乗せた海老味噌もいい役目を果たしている。
・赤身
ネットリさが特徴。脂の甘い余韻が尾を引く。ふつうに日本で食べても通用するレベル。
・ヒメジ
スペインではよく食べられるという魚を炙りで。見た目も味も金目鯛にそっくり。もっちりとしていて健康的な食感が特徴。
・トロ
見た目の妖艶なエロさと4番打者的、圧倒的な存在感。甘い脂と多少の酸。シャリとベストマッチ。
・レア車エビ
まさかスペインでレア車エビが体験できるとは驚き。口に入れた瞬間に至福の時が訪れる。車エビ最強ネタ説、世界でも通用するみたいだ。
・ウニ
スペイン後でエリッソ。ガリシア産。日本のウニよりもドロっと粘土質で、口の中に残る。
・スパイシーツナ巻
ネギトロのユッケのような味。海外ウケしそうなアイデア品。
・ウナギ
スペインのウナギ。フワッとした身と皮目の香ばしさ。日本のうな重のような本格的なウナギでビックリ。お腹も満足度も膨れてきた。
・きのこの味噌汁
落ち着く。だがどこかきのこの濃いエキスとエビの濃いダシが詰まったポタージュのようなお椀。日本ではない味で面白い。
・鉄火巻
ちゃんとした海苔巻き。最後までスペインの「sushi」のレベルの高さに驚きが隠せない。
・シャリ玉
米酢と赤ワインビネガーで作ったシャリ。これは初体験だった。スペインで栽培されたあきたこまちを使用。甘い酸味が印象にガツンと残る、斬新なシャリ。日本を飛び出して世界のシャリを体験するとまた視野が広がると実感。
・味噌アイス
かなり濃厚な味噌風味のバニラアイス。味噌のしょっぱさがガツンとくる。海外向けに、ガツンとしたインパクトを狙った締めのデザート。
【まとめ】
初めて海外で高級な寿司屋にお邪魔した。刺身、天ぷら、握り、手巻き、デザート。どうせ海外でよくある日本料理店だろと思いきやいい意味で完全にヤラれた。握りも12貫出て日本円で5000円でかなり安い。観光客向けのイマイチなレストランで同程度のお金を支払うなら、断然この店をオススメしたい。
スペイン近海で取れたネタの数々に、ワインビネガーを使用した特徴的なシャリ。日本の寿司屋を飛び出してみて改めて感じた「sushi」の無限の可能性。世界で活躍している寿司職人達の頑張り。寿司リーマンとしての胸が熱くなったことは言うまでもない。
バルセロナに訪れた寿司好きの方には、是非とも体験していただきたい世界の寿司名店だ。
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