【三重】桑名で創業101年。また来たいという気持ちが込み上げてくるミシュラン獲得店「平和寿司」

【三重】桑名で創業101年。また来たいという気持ちが込み上げてくるミシュラン獲得店「平和寿司」

 

 

平和寿司

(heiwazushi)

 

【アクセス】

益生駅から徒歩3

 

 

【コース】

おまかせ:15000

 

 

【いただいたもの】

・ハマグリの酒蒸し

地物桑名のもの。やっぱり桑名の名産といえばハマグリ。ぷりっぷりの身質とだし汁がたまらない。胃袋が開かれる。

 

・白魚

こちらも地物。朝どれのものをシンプルに塩で。プチっとした食感と透き通る味わい。レベルが高い。

 

・松葉ガニのあんかけ茶碗蒸し

アートで美しい逸品。茶碗蒸しよりもカニのあんかけメインで楽しむような感じ。甲羅などで取ったカニの香りが優しくも強く香る。美味い。

 

・関サバの炙り

まるでフレンチ料理の一皿のような芸術的な盛り付け。下は大葉のソース。脂たっぷりの炙り。サバ自体が肥えているのがわかる。

 

・タラの白子

玉ねぎの寄せポン酢で。わかめは愛知の新物。素晴らしくさっぱり。このドレッシング風のポン酢を持ち帰りたいくらい。

 

・あん肝

山形。30分蒸してから4時間炊くことで絹豆腐のような柔らかさ。久しぶりにあん肝で感動した。

 

・フグの白子とカラスミ

これまた危険な逸品が登場。ぷっくぷくの三河湾のトラフグ焼き白子に自家製のカラスミをたっぷりかけていただく。白子のアツアツクリーミーな感じとカラスミの絶妙な塩っ気がベストマッチ。このカラスミ、美味すぎます。

 

・中トロ

ここからはいよいよ握りがスタート。まずはアイルランド産のマグロから。滑らかでこの脂が強い感じは海外のマグロっぽい。大ぶりなカットが嬉しい。

 

・タイ

鳥羽の真鯛。煮切りとの相性抜群。ソフトでもっちりとした食感が美味い。

 

・シメサバ

青森の真鯖を2枚漬けで。美しいフォルムに興奮。ほんのりとだけ酢締めしており、みずみずしい。余韻がこんなに上品な脂で口に纏っているサバは珍しいかも。美味い。

 

・バフンウニ

根室のバフンウニを桑名の海苔で巻いて。ここでウニが登場するという大胆な構成。面白い。手渡しで。軍艦の場合だと「寿司屋の濃厚ソフトクリーム」という例えがしっくりくるが、こちらは「寿司屋のウニモナカジャンボ」という言葉がしっくりくる。桑名の海苔が味が濃くてパンチがあって美味い。この品種は浅草海苔という絶滅危惧種的な海苔だ。

 

・キンキの蕪蒸し

ここでつまみが登場。優しいおだしにキンキの脂が染み渡る。絶妙に美味いです。

 

・大トロ

ここから終盤戦へ。アイルランドの大トロをシャリの温度を高めて提供。しかも薄く切って二枚重ねに。ナイスフォルム。あざとすぎて立ち眩みしそうな美味さ。シャリの一粒一粒が美味い。

 

・カワハギ

三河湾のホンカワハギ。平和寿司のスペシャリテのひとつ。大ぶりの肝をネギと一緒に載せたフォルム。ほぼ肝です、と大将が言うように、肝のクリーミーさが突き抜けている。このカワハギの握りはなかなか食べられない味わいだ。

 

・アジ

鳥羽のアジ。厚切りカットで握るこのフォルムはなかなかない。このカットだからこその食べ応え。2日熟成でソフトでもっちりとした芳醇な味わい。個体自体もいいものだと思うが、カットによってこんなにも味の感じ方が変わるのかと実感できた、テクニカルな握りだ。

 

・ボタンエビ

ここで北海道ネタが登場。逆シャチホコフォルムで映えるなぁ。尻尾側のプリッとした食感と頭側のねっちり食感の二刀流。当日のボタンエビを塩と酒で軽く水分を取ると、このような食感になるという。美味い。

 

・コハダ

佐賀のコハダを2枚重ねにしたフォルム。2枚重ねは平和寿司のキーワードかもしれない。かなりジューシーで噛むほどにビネガー感を感じる。塩30分、酢は16分程度らしいが、その間に酢を入れた氷水での水洗いを何度か手間などを含めると仕込みに半日感がかかるとのこと。

 

・赤身漬け

ラストはなんと赤身の漬けという構成。天身なのでしっとり。ぼってりとした肉厚の唇とキスしているかのような感覚に慣れる夢のような味わい。

 

・サヨリの昆布締め

追加。モッチモチ。ほんのり締めている。シャリの甘みが際立つ。昆布の旨味が相まって噛むほどに美味い。

 

・スミイカ

追加。塩と酢橘でいただく。厚切りカットの食べ応え。噛んだ瞬間にシャキッとした歯切れの感触が素晴らしい。美味すぎて2カン食べてしまったくらい。大穴だった。

 

・ボタンエビの味噌汁

ボタンエビで出汁を取った味噌汁。信州味噌と玉ねぎ、2種のネギに一味。優しくほっこりする味わい。

 

・だし巻き

アッツアツの湯気が漂うだし巻きで締め。フワッフワで甘くて美味い。ハフハフしながら食べる締めのだし巻き、最高。

 

・シャリ玉

固めの炊き加減。酢は米酢と赤酢を半々でやや米酢の方が高比率とのこと。そこに砂糖もほんのりと入っている。このロゼシャリはめちゃくちゃ好きな味だ。

 

・フルーツトマト

デザートはお口直しに静岡のフルーツトマトを。

 

・抹茶

茶道を2年半習っているというお弟子さんが立ててくれたお抹茶を最後の最後に。平和寿司劇場、これにて終了。

 

 

【まとめ】

名古屋駅から電車で約30分。三重県桑名市でミシュラン一つ星を獲得している実力派寿司屋。創業はなんと1919年で101年目。大将で4代目。正直に言って、味、接客、空間、価格の4要素で総合的に満足できた。

地物ネタを中心に優しく芸術的な味わいのつまみ。ベースとなるかためのシャリと厚切りや二枚重ねなど、カットの妙が光る握り。面白い順番の構成に最後は抹茶までのサービスに食べ飽きることがない。

48歳の大将の性格も謙虚でこれぞ地方の名店という感じ。名古屋からも近いので、機会があればぜひ再訪問したい、東海エリアの名店だ。

 

 

【食べログ】

https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/mie/A2402/A240203/24003391/top_amp/

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください