【渋谷】美しく、美味い。贅を尽くした珠玉の江戸前寿司「くろ﨑」

【渋谷】美しく、美味い。贅を尽くした珠玉の江戸前寿司「くろ﨑」

 

 

くろ﨑

(kurosaki)

今から5年前、寿司の不毛地帯と呼ばれていた渋谷に、34歳の若さで独立を果たし、今や予約の取れない寿司屋として名を馳せる名店がある。その名は「くろ﨑」。現在は40歳、男前の黒﨑大将が美しい所作で握る珠玉の江戸前寿司を、非日常空間でいただく。

 

 

【アクセス】

渋谷駅から徒歩12

 

 

【コース】

おまかせ:30000

 

 

【このお店のスペシャリテ】

・サワラ

まずはサワラの藁焼きから。藁の薫香ともっちりとした分厚い肉質。

 

・クロムツのしゃぶしゃぶ

千葉県銚子市のクロムツ。むっちりとした筋肉質な身質とふんわりと優しい脂が上品。適度に肉感がありながらも、ジムには定期的に通う、メリハリボディの女性のようだ。

 

・メヒカリ

パリッパリの皮目と、ほろほろとした脂が乗った身質、どちらも美味い。日本酒が進む。

 

・赤ウニと白えび

山口県姫島の赤ウニと富山の白えびの昆布締め。贅沢にミックスして。

 

・中トロ

宮城県塩釜の158kgの旋網。口に入れた瞬間のほんわか広がっていく甘い脂がたまらない。固めのシャリが、柔らかいマグロに包まれていてナイスカップルといったところ。いきなりマグロ、先制パンチを喰らう。

 

・新いくら

ぶったまげた逸品。筒型のフォルム。口入れた瞬間の海苔の食感と香り、インパクトが凄すぎる。提供時間に合わせて漬け時間を調整することでいくらの卵黄感を演出。いやらしく、素晴らしい。くろ﨑の実力をマグロといくらでやられた。

 

・サンマ

これまたサプライズな逸品。サンマの柚庵焼き。すだちに漬けて、炭火。上には肝ソース。

 

・コハダ

佐賀県。サンマからのコハダ。じんわりと、まろやかな酸が口中に広がっていく締め加減が、エロい。コハダにエロさを感じたのは初めてかもしれない。

 

・車エビ

明石。コハダの酸味を提供することで、エビ本来の甘さをより一層感じるんだよ、と大将。なによりも分厚くぷりっぷりの筋肉質な食感に驚きを隠せない。火入れ加減も絶妙で素晴らしい。

 

・松茸の茶碗蒸し

岩手県久慈市の松茸。ちょうど良い。香りを楽しむ温まる逸品。

 

・うざく

博多湾の天然うなぎ。前はシンプルにわさびの出していたが、あえて捻ってうざくにして提供。カリッカリに炭火焼されたぷくぷくのうなぎの香ばしさと胡瓜のさっくり食感、さっぱりとしたタレと生姜が素晴らしい。センスがすごいなと思わせられる。

 

・新イカ

鹿児島県出水市。ませたスレンダーなフォルムの新イカ。可愛いのでペットとして飼いたいくらいだ。塩とすだちで。まろやかなつるんとした食感とシャリとのバランスがたまらない。

 

・大トロ

青森県大間、191kgの個体の延縄。競り1番のマグロとのこと。山脈のようなナイスフォルム。口に入れた瞬間にほわっ、と香り続ける特有の甘くエロい香りに悶絶。筋も含めてトータルで文句なしに美味い。

 

・赤身漬け

素晴らしい赤身色。口に入れた食感のソフトな食感にまずはびっくり。お上品な優しい鉄分が広がっていく。今年食べた赤身の中で、最も美味かった。

 

・バフンウニ

北海道浜中のバフンウニ。見た目からほんのり溶けているその様子は寿司屋のソフトクリーム。軍艦を作る際にシャリを固めないのは、その場で食べるときにネタとの溶け具合が良く美味しいから、と大将。福岡県猿柿産の海苔の香りとウニの昆布感が広がっていく。全てのネタが4番バッター的な存在感で、輝いている。

 

・アナゴ

高級ベッドのような寝心地良さそう系フォルム。口に入れた瞬間の包み込まれる食感は、フカフカのベッドにダイブした時のような感覚に近い。おやすみなさい。

 

・干瓢巻き

締めは干瓢巻き。シャリも干瓢もホットスタイル。

 

・アジ

追加。大阪湾岸和田のアジ。塩で水分を抜き、煮切りを塗った後にちょろっと赤酢を塗って仕上げる。プリッコリの食感とお酢のさっぱりとした風味がたまらない。

 

・鉄火巻

大間のマグロを贅沢に鉄火巻に。海苔の香ばしさ、香りとマグロの柔らかな鉄分、そして固めのシャリとのバランス、うますぎる。

 

・シャリ玉

想像以上に優しく、ほんわかとした酸のうまみを感じられる性格の良い寿司屋。口の中でネタとシャリが同時に消えていくようにと計算され尽くした硬さと酢加減にしているとのこと。こうした細かなこだわりを聞くのがマニアにとってはたまらない。

 

 

【まとめ】

個人的に女性ファンが多い印象があったが、空間、大将の所作、サービス、味、すべてにおいて美しくて美味い寿司屋、という印象を受けた。繰り出されるネタも全てが4番バッター級の存在感で、緩急をつけた構成も飽きることがなく、全てが美味かった。味、接客、空間まさにこれぞ一流の寿司屋。食通が通い続ける理由がわかった。ほとんどのお客がその場で次回予約を取って帰っていくのも頷ける。これぞ予約困難店だ。

 

 

【食べログ】

https://s.tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13178821/top_amp/

 

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