【福岡】一粒一粒が立っているシャリが主役。和食出身の若き大将が切り拓く新世代の寿司「鮨 唐島」
鮨 唐島 (sushi karashima)
福岡市のおしゃれなエリア、赤坂。ここに、30代前半ながら日本全国のグルメ通を唸らせている寿司屋がある。「鮨 唐島」は2018年5月にオープンしたばかりだが評判が評判を呼び、予約困難店に。和食出身の大将だからこそのアプローチで切り拓く新世代の寿司を楽しむ。
【アクセス】
天神からバスで20分程度
【コース】
おまかせ:2万円
【このお店のスペシャリテ】
・シャリと鰹節の卵かけご飯
唐島のスペシャリテ。食通を一気に惹きつける。炊きたてのシャリを目の前で。息子はシャリ切り、親父さんは鰹節を削る。酢の香りがブワーっと空間内に広がる。
炊きたてのシャリと、削りたての鰹節に、卵黄を。贅沢かつライブ感のある卵シャリご飯。鰹節のふわっと布のような舌触りに仰天。シルクのような鰹節を食べるための贅沢かつ唯一無二の逸品だ。
・ヨコワの炙り
長崎壱岐のヨコワを直前に炭火で炙り。藍色の皿に乗るヨコワが嬉しそう。味はカツオにそっくり。濃口醤油と赤酢のソースはパンチ力がある。
・イイダコ煮
たまげた。煮ているはずなのにプリっ、コリっ、という食感に大仰天。頭の部分もじゅくっとしていて最高。隠れた超ハイレベルな一皿。
・イワシの海苔巻き
美しい。親父さんが巻いた芸術品。肉厚でさっぱりとしたイワシ。美味い。
・ヒラメの身と胃袋、肝和え
ヒラメづくし。工夫が凝らされている。胃袋の食感がアクセントに。
・ヒラメの卵 生明太子風
どんな味かと思いきや、これまた驚き。プリっとコリっと軽い食感のヒラメの卵。そこにコラトゥーラという魚醤で明太子風に。博多らしく、かつ珍しいネタ。さすが、唐島大将。食通が唸る理由がわかる。
・ヤリイカ
ここからは握り。粒が大きく固めのシャリ。そこにイカのクリスタルな滑らかさが添えられたような感覚。シャリを食べる逸品。流石の一言。
・春子鯛の昆布締め
プリプリ系。固めに立っているシャリが埋もれるくらいの肉厚さ。溺れそうになる。
・サヨリ
照明に照らされて、より一層美しく輝く女王様。あさつきの緑色が透けて、ドレスを纏っているかのようなフォルム。シャリとの調和が面白い。
・赤身漬け
強い。口に入れた瞬間に濃い味付が広がる。やはりこのシャリとマグロの相性抜群。濃いめの余韻が残る。美味い。
・トロ
甘い。滑らかに、上品。包容力のあるネタ。
・コハダ
皮目のシャキッとした食感から、スーッと広がる絶妙な酸味。シンプルイズベスト。寿司屋の技量が最も詰まった江戸前の代表ネタだ。
・ウニの海苔巻き
美味い。これまで食べたウニの海苔巻きで1位。固めのシャリに口に入れた瞬間に一瞬で一気に広がるウニ。軍艦の進化系、イノベーティブ性を感じる。
・鯖の棒寿司
橙を絞って。甘い柑橘がガツンとくる。パンチとボリュームに満ち溢れた、エネルギッシュな逸品。口の中が笑顔になっている。
・煮ホタテ
面白い。ふわっとした毛布のような食感。これに飛び込んだら絶対に気持ちがいい。肉厚な食感。煮ることで甘みが一気に増す。唸る逸品。
・車エビ
茹でたエビの出汁で漬け込んだ車エビ。プリッと健康的でしっかりとした食感。美味い。やはりここでもシャリがしっかりと個性を発揮。
・アナゴ
和食っぽい。優しい味に仕上がっている。ほろほろとする。
・干瓢巻
シャリが硬く冷えるとさらに個性的に。食べ応え抜群。
・玉
シュワっとなくなるスフレ風の玉。あっという間の2時間弱。唐島劇場、これにて閉幕。
【まとめ】
食通を惹きつける理由がわかる寿司屋だった。シャリがなんといっても特徴。米粒が立っている。まだまだ若い大将も尖っていて、強い信念を感じる。これからどう進化していくのだろうか、唐島大将の野心の到達点が楽しみだ。
【食べログ】
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