【福岡】中国の四字熟語「枉駕来臨」の意に込められた、大将の心意気とハイテンポの寿司「鮓 枉駕」
鮓 枉駕 (sushi ouga)
中洲を流れる川沿いを少し入った路地に、さりげない店構えの寿司屋「鮓 枉駕」がある。カウンター8席ほどのこじんまりとした空間で、人柄の良さそうな大将が繰り広げる、つまみ、そして10カン弱の握りをいただく。
【アクセス】
天神南駅から徒歩10分
【コース】
おまかせ:12000円
【このお店のスペシャリテ】
・じゅんさいの酢の物
夏らしい逸品からスタート。蓋をあけるとじゅんさい、トマト、オクラ、瓜が隠れており、食感を楽しめる。夏バテ気味のカラダにはありがたい、体力回復ができる。
・鯛、鰹、アジ
鯛は当日、プリプリ食感をわさび醤油で。本鰹は藁で燻しスモーキーに。アジは10日寝かせで旨味が強い。
・鯨ベーコン
生姜醤油で。脂のコラーゲン感含めてビールに合うつまみ。さりげないがじわじわと甘い脂はもはや肉のよう。
・すっぽんの餅茶碗蒸し
素晴らしい茶碗蒸し。プルプルのすっぽんでパワーチャージ。そして面白いのが餅、大きくカットした青ネギ。夏バテしているカラダに活力が湧いてくる。
・イカゲソの塩辛
シンプルにコリコリ食感。止まらない危ない小皿。柚子胡椒がピリっとスパイシー。
・あげまき貝
珍しいつまみ。軽めのバター醤油でシンプルに焼いて提供。噛んだ瞬間のジュワッとしたミネラルな貝エキスとバターの香りがベストマッチ。感情を揺さぶられる逸品だ。
・賀茂茄子の揚げ煮
美味いなぁ。ホッとするお出汁がたまらない。
・トロ
ここからは握り。まずはマグロ用の赤シャリで。グニュっとした、コリっとした食感が美味い。
・金目鯛
こちらは甘めの白シャリで。美味い。
・春子鯛
紫蘇をはさんで。さっぱりと、もっちりと。
・ヤリイカ
バーナーで火入れすることで見事にステゴザウルス型に変化。見た目も食感も美しい。
・熟成甘エビ
3日寝かせた甘エビ。見た目は炙っているようだが、生とのこと。食べてみると熟成のねっとり感を存分に感じる。
・煮ハマグリ
柚子でいただく。甘く煮たハマグリは噛むほどにエキスが広がる色男だ。
・漬け
フォルムが、なんだか可愛く、面白い。
・アナゴ
サクッとしたクリスピーな部分と、トロッとした身質の部分による二重構造が面白い。サクッと1時間ほどでおまかせコースが終了。
・シャリ玉
白シャリは九州っぽく砂糖も入れて甘めに誰もが食べやすく。赤シャリはキリッと赤酢で塩っ気のある感じに。
【まとめ】
店名の由来は「枉駕来臨」という中国の四字熟語。お客様の訪問を歓迎し、わざわざ来ていただけるという意味で名付けたとのこと。暖簾に描かれているのは「また帰ってきてもらえるように」という願いを込めてカエルが。ちょっとした言葉にもこだわる大将との距離感もちょうどよく、1時間強で終了するおまかせコースもテンポが良い。予約も比較的取りやすいので使い勝手の良い名店だ。
【食べログ】
https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40038467/top_amp/