【金沢】穏やかな大将が目を瞑り心を込めて握る独自性の高い寿司「鮨 八や」
鮨 八や (hachiya)
金沢駅からタクシーで進むこと10分、閑静な住宅街の中にひっそりと佇む一軒屋。そこにさりげなく掲げられた「鮨 八や」の看板。石川県の超有名店「太平寿司」で15年間修行を積んだ、大将の八谷さんが静かに握る、金沢前寿司を楽しむ。
【アクセス】
金沢駅からタクシーで10分
【コース】
おまかせ1.1万円
【このお店のスペシャリテ】
・甘海老の握りと和風ビスク
まずは金沢らしく、甘海老の握りと甘海老でダシを取った椀のコンビから八や劇場がスタート。
甘海老の白味噌と豆乳で仕立てた温かいお椀は、いきなりホッとそしてガツンとした味に胃が開く。まるで寿司屋が作るビスクといったところか。申し分のないスタートダッシュ。
・鱈白子のリゾット風
甘めで粒の立ったシャリとほんのりとしたゆずの香り、そしてクリーミーに潰された白子の三位一体のレベルが素晴らしい。非常に食べやすいが、新たな食べ方を提示してくれた革命的な逸品。
・香箱蟹のボール寿司3種
これまた見た目からして可愛らしい。身、内子、外子を温かめのシャリと一緒に丸めたボール型の握り寿司。中でも外子のプチプチ感とシャリの粘り気の組み合わせは反則。見た目も味も申し分のない、冬の金沢の王道をゆく逸品。
・飲むイクラ
これまた新しいイクラの食べ方。だしに浸されたイクラをおちょこでクイっと楽しむという食べ方の工夫が面白い。
キラキラと輝くダイヤのようなイクラは皮が柔らかいが味が濃い。
・ミンククジラの炙り
醤油に漬け込んで炙ったのはなんとクジラ。見た目は完全に焼肉。食べてみるとびっくり。まるでジビエ、な赤身でワイルドな味わい。なかなか食べることができないツウな逸品。
・イシダイ
炙り目の香ばしさが素晴らしく、のどぐろに近い豊満な脂が印象的。火を入れることで甘さが際立つこの演出に賛辞を送りたい。
・イワシの手巻き
小ぶりの手巻きは口に入れた瞬間のノリの香り、脂の乗ったイワシの青い味がベストマッチ。思わず唸る手巻きだ。
・穴子と穴子の出汁味噌汁
さりげなくめちゃくちゃ美味い。長崎県対馬産の穴子は、絹のような柔らかくて丸みのある口当たり。
・シャリ玉
シャリ単独で食べても全然酸っぱくない、食べやすい甘めのシャリ。酢は少なめで仕上げられている。
【まとめ】
口数の少ない大将が心を込めて繰り出すつまみと握りの数々に心を打たれる。他にはないような食べ方で提供される品々には好奇心を刺激される。価格もやや抑えめで、2軒目もいけてしまうくらいのボリュームなのも特徴的。比較的予約も取りやすいので、観光の際にも、出張の際にも訪れやすい地方の名店だ。
【食べログ】
https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17000512/top_amp/