【堺】創業82年の老舗でいただく、まるで旅館にいるかのようなおもてなしの空間「弥助」
弥助 (yasuke)
商人の町、堺市。ここに、1938年創業の老舗寿司屋がある。その名は「弥助」。現在3代目の大賀大将は63歳。向かい側にある大阪1位の超名店「鮨おおが」の大将とは父息子の関係にある。高級旅館のような立派な佇まいの店内で、優雅に極上の寿司をいただく。
【アクセス】
堺駅から徒歩10分
【コース】
おまかせ昼:7500円
【このお店のスペシャリテ】
・マグロの角煮
肉肉しいマグロの角煮からのスタート。期待が高まる。
・のどぐろ
岡山。ほんのりと脂。いきなり強めのネタからスタート。
・うなぎ
2カン目も強めネタ。焼き立てのうなぎをパリパリの海苔で巻いて。歴史を感じるクラシックな逸品。
・鯛の昆布締め
明石。寝かせてさらに昆布締め。木の芽がアクセントに。見た目も味も美しい味わい。
・トロ
本日は北海道戸井のマグロ。食べやすく甘い。今の季節はマグロが難しい季節だと大将。それでもお上品な品格がぷんぷん漂う王者ネタだ。
・コハダ
天草。さすがクラシックな寿司屋。定石の順番でコハダが登場。肉厚なボリューム感と優しい酢加減に固めのシャリ。文句なしに美味い。
・ホタテ
手で潰して甘みを演出。煮切りと柚子で食べる。噛むほどに滲み出るホタテの甘さに仰天。固めのシャリとのバランスが本当にすごい。美味すぎる。
・車エビ
シンプルに美味い。コリッに近いプリッという食感が印象的。
・漬け
ここで弥助のスペシャリテ、漬けまぐろが登場。戸井のマグロに葱生姜をのせて赤緑の色合いが芸術的。酸と漬けの甘辛さに葱生姜のニンニク感が三位一体でハーモニーを奏でる。マグロの新たな食べ方を提案してくれたイノベーティブな逸品。
・アナゴ
ここでアナゴで畳み掛けるようにクライマックスへ。ふんわりほろっと、でも食後感は重厚感を感じる味付け。
・ネギトロ巻
締めはネギトロ巻きを。奴葱の存在感が面白い。細巻きと手巻きの中間のような面白い手巻き。
・稲荷と玉
通称、助六寿司。締めのセットは可愛らしい稲荷とでかい玉で。クラシック感があり面白い。玉はスフレタイプ。一口で頬張るべし。
・剣先イカ
追加。包丁の入れ具合でもうすでに勝利。絶妙すぎる。
・鉄火巻
追加。海苔とシャリを楽しむ、そこにほんのりとマグロという感じ。食べ応え満点。
・シャリ玉
白シャリ。砂糖ほんのりで米酢。固めの炊き加減で米粒が立っているスタイル。クラシックな感じがする。
【まとめ】
なんと言っても大賀大将の人柄が素晴らしかった。接客や会話の節々にベテランならではの「味」を感じた。「先代から教わったのは、寿司屋は時間を提供する仕事だということ。お客さんひとりひとりが心地よいと感じるように、お客さんに合わせたアプローチをすることが大事な仕事ですわ。」と大将。「弥助」とは、昔の言葉で「寿司屋」を表す言葉とのこと。一流店の哲学をヒシヒシと感じることができ、さりげなく自分も頑張ろうと思える、そんな寿司屋だ。
【食べログ】
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