【栃木】熟成技術や素材の組み合わせが光る!!アットホームな創作寿司の世界「柏寿司」
柏寿司
(kashiwazushi)
【アクセス】
小山駅からタクシーで15分
【コース】
おまかせ:12000円
【いただいたもの】
・スジアラのしゃぶしゃぶとにゅうめん
まずは温かな逸品から。ドライエイジングの技法で熟成したもっちりとしたスジアラを、松茸とじゅんさいのお出汁でサッとしゃぶしゃぶ。残ったお出汁はにゅうめんのスープに。一品目から面白い。
・甘鯛の鱗焼き毛蟹ビスクソース
オシャレな逸品。皮目のパリパリ感を楽しむ甘鯛は味が弱いため、毛蟹の甲羅から仕込んだというビスクのソースで調和をとったオリジナリティあるつまみ。ビスクソースが濃厚で美味い。
・ムラサキウニ丼
北海道噴火湾のムラサキウニを殻付きで。夏らしく蓮の葉で盛り付け。クリーミーさがまず来てその後はさっぱり。夏しか食べられない贅沢品。
・真鯛
鹿児島。上には鯛の酒盗。ウエットエイジングという技法で瑞々しさを残した熟成を施している。
・金目鯛
千葉。軽く漬けることでねっとり感。口内にまとわりつく旨みがいやらしい。
・シロイカとカラスミ
柏寿司のスペシャリテのひとつ。表は斜めに、裏は縦横に合計100回も包丁を入れたシロイカとシャリの間に自家製のカラスミを忍ばせて。イカのプリッとねっとりした食感とカラスミの塩辛さが相まって最高のハーモニーを奏でる逸品。めちゃくちゃ美味い。
・イワシ巻き
脂の乗ったイワシをきゅうりとガリで大胆にローリング。しっとり脂の乗ったイワシはサポートでむしろきゅうりを盛りだくさんにして夏らしくシャキシャキの歯応えとさっぱり感を楽しめる。
・イシカゲ貝
相当肉厚食感。プリっとヌメっとした食感と独特の香りが堪らない。
・シマアジ
熟成5日目。皮目のプリッと感と熟成ならではの脂のまわり具合を楽しめる。
・すっぽんの茶碗蒸し
広島県産の天然すっぽん。この時期はメスしか手に入らないらしい。すっぽんの力強さを感じるワイルドな茶碗蒸し。
・アジ
デカい！美白系長身イケメン感がある。すだちと生姜でさっぱりフレッシュに。もっちりさと瑞々しくジューシーな味わい。美味い！
・カツオのタタキ出汁醤油漬け
柏寿司のスペシャリテのひとつ。揚げたてのエシャロットを豪快に乗せて、ブルーチーズパウダーをかけて。カツオのフレッシュさを感じながら、エシャロットとブルーチーズの風味が後からほんのりと香る味わい。足し算でどんどんと旨みが重層的に増量する。
・のどぐろと鮑のおじや
目の前で調理される様はダイナミック！あつあつの出汁をかけてグツグツ。後半はシャリがおこげ風になりパリパリに。
・鮎
琵琶湖の鮎をストレートに握りで。皮目のハードな食感と身のほろほろさと鮎特有のビターな苦味が大人の味わい。美味いです。
・白海老の昆布締め
店内で白海老を剥いて、殻の煎餅を添えて。握りで甘さを、煎餅で旨さを楽しむ。昆布締めは1日中しっかりとあてることで粘り気が出るくらいまでねっとりさと甘さを。握りと煎餅で海老の甲殻類の風味を丸ごと楽しめる逸品だ。
・ホタテ
握りと貝ヒモのバターソテーというホタテを丸ごと楽しめる逸品。握りはぶりんぶりんのホタテ！という感覚を楽しみ、ヒモのバターソテーは洋風感覚で。柏寿司らしい創作感のある提供スタイルだ。
・佐賀牛の赤ワイン煮
佐賀牛のうちモモ肉を赤ワインで煮て、地産のアスパラの穂先をフライにして添えた洋食風の一皿。このホロホロ食感はなかなか寿司屋では味わえない。
・毛蟹と数の子のちり酢和え
面白い食べ方。毛蟹に細かく刻んだ数の子がアクセントになって素晴らしく美味い。ちり酢とは果実酢とのことで、橙とすだちとかぼすをMIXしたフルーティなお酢で作っているとのこと。この毛蟹の食べ方は初めて。ちり酢と数の子の組み合わせは新鮮で面白い！
・筋子
今年の初モノ。宝石以上にキラキラ輝くその様に笑みが溢れてしまう。まだ小さな粒だがねっとりとしている食感が独特。みりん、薄口醤油、濃口醤油を同じ割合で配合。かなりパンチ力のある力強いいくらだ。
・大トロの漬けの藁炙り
15分ほど柵漬けしてから藁で炙る。口に入れた瞬間に強烈に香る脂とトロの旨みが素晴らしい。
・大トロと中落ちのおはぎ
大トロと中落ちにいぶりがっこを足して。持った瞬間に重量を感じる。食べ応え満点。いぶりがっこの食感がアクセントに。
・アナゴ
活〆のアナゴをツメで。
・マグロの頬肉のステーキ
上には自家製のジンジャーソースを。マグロであるもののこれは完全に肉寿司。しっかり火が入っておりステーキ感のある味わい。遊び心満点だ。
・岩牡蠣
大ぶりの三重県産岩牡蠣をちり酢のジュレでいただく。ミネラル感たっぷりの牡蠣を感じるダイナミックな逸品。
・ほうじ茶のチーズケーキ
大将の息子さんがデザート担当。まずはほうじ茶のチーズケーキ。
・りんごのジェラート アップルパイ風
アイスでアップルパイを表現した一皿。シャリっとしたりんごのジェラート自体がもはやりんごそのものを食べているような味わい。息子さんのセンスがすごい。
【まとめ】
都内から電車で1時間30分、栃木県栃木市に店を構える柏寿司。日に焼けた色黒の大将、柏倉さんとそのご家族が営む地元に愛される寿司屋だが、数年前からカウンターでおまかせを始めました。
尊敬してやまないという蒲田の初音鮨をはじめ、寿司に囚われない他ジャンルからヒントを得た創作系のおまかせは都内ではなかなか味わえません。食べたことがない組み合わせの寿司やつまみは見た目も味も驚きが多く心躍ります。
これだけ食べても価格は1.2万円で、コスパも良し。ランチのおまかせを体験したお客さんには地元の名所も案内してくれるという特典もついています。
車でも電車でも、機会があればぜひ訪れていただきたい、アットホームかつユーモアのある名店です。
【食べログ】
https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9005123/top_amp/